『kojitakenの日記』に、連日立民代表の泉健太をこき下ろす記事ばかり書いてきたが、日本国総理大臣にして自民党総裁の岸田文雄も泉と同じくらい大嫌いだ。その岸田がますます嫌いになる一幕があった。岸田は年末に東京都心の八重洲ブックセンターで15冊の本…
今年後半は仕事に割かざるを得ない時間が多すぎて閉口した。9月には弊ブログの更新回数が一桁だったし、更新回数を増やした10月と11月は読んだ本がそれぞれアガサ・クリスティのミステリ1冊ずつという惨状。年末年始も来年早々の仕事のために一定の時間を割…
ベートーヴェンの皇帝協奏曲(ピアノ協奏曲第5番変ホ長調作品73)は亡父がよくレコードをかけていたので、昔からよく耳になじんでいた。 その後自分でもベートーヴェンを含むクラシック音楽を聴くようになったが、私の一番のひいきは最初はモーツァルトで、…
8月は非常に忙しくて本もまともに読めなかった。しかし2019年1月以来の43か月連続更新が途切れるのも癪なので、今月読んだたった2冊の本の書名を挙げておく。 1冊目は、昨年1月以来20か月連続で読んでいるアガサ・クリスティの『葬儀を終えて』。一昨年にハ…
下記ツイートを見てふと「中河原理」の名前を思い出したのだった。 岡田克也、枝野幸男、安住淳氏が「世界日報」に登場したことがあったとは知らなかった。立憲民主党が統一教会問題にすぐに反応できなかったのは、こうした背景があったからなのか。与党と対…
本記事は、当初『kojitakenの日記』の下記記事の後半部分として書き始めていたものだ。 kojitaken.hatenablog.com 以下、今年(2022年)5月に刊行された中北浩爾『日本共産党 - 「革命」を夢見た100年』(中公新書)を参照しながら、日本共産党の民主集中制…
かつての朝日新聞のスター記者にして、1992年以降は『週刊金曜日』の創設者として知られる本多勝一が1980年代に書いた『アムンセンとスコット』(単行本初出は教育社,1986)が昨年末に朝日文庫入りした。それを買い込んで積ん読にしていたが、読み始めたら面…
連休中にチャールズ・ディケンズ(1812-70)の長篇『荒涼館』(岩波文庫2017, 全4冊=原著1852-53)を読んだ余勢を駆って、同じ著者の有名作品ながら読んだことがなかった『オリバー・ツイスト』(原著1837-39)を2020年に出た光文社古典新訳文庫で読んだ。 …
読み終えてから少し時間が経ってしまったが、休日が多かった今年の黄金週間に、チャールズ・ディケンズ(1812-1870)の『荒涼館』全4冊(岩波文庫,2017)を読んだ。訳者は佐々木徹(1956-)で、図書館で借りて読んだ。 www.iwanami.co.jp www.iwanami.co.jp …
NHKの朝ドラなど見なくなってから四半世紀が経つが*1、現在放送中の「ちむどんどん」に、1971年の沖縄で「翼をください」が歌われていたのに違和感を持ったと書かれた記事があることを、下記ブログ記事経由で知った。 sumita-m.hatenadiary.com 記事の前半は…
前回に続いてイギリスの作曲家、エドワード・エルガーとグスターヴ・ホルストとイギリス二大政党の話。 sumita-m.hatenadiary.com 「威風堂々」に対して、労働党の愛唱歌は「ジェルサレム」。今回書きたかったのはこの「ジェルサレム」の方なのだが、その余…
私は2014年にコナン・ドイルのシャーロック・ホームズ全集を小林司・東山あかね訳の河出文庫版で読み、昨年1月以来アガサ・クリスティの全ミステリ読破を目指して読み続けている。後者については今月もミス・マープルもの長篇第7作の『パディントン発4時50分…
今年の3月はあまり暇がなかった上にちょっとしたトラブルもあった散々な月だったが、2月24日に始まったウクライナ戦争で思い出していたのは先月読み終えた大岡昇平の『レイテ戦記』だった。熱帯のフィリピン・レイテ島と冬季の北の国とで気候は真逆だけれど…
2月に読み終えた本は5タイトル7冊。多くの時間を割いたのは大岡昇平の『レイテ戦記』(中公新書, 2018改版)の第2〜4巻だった。ことに第2巻を読むのに難渋し、一度の週末では読了できずに2週間に分けた。それに続く第3巻はそれぞれ土日の2日間、第4巻は索引…
昨年(2021年)は読んだ100冊のうち42冊がアガサ・クリスティだった。今年はその比率を減らそう、というより自動的に減ることになる。というのは、ポワロもの長篇の6割(33冊中20冊)とミス・マープルもの長篇の半分(12冊中6冊)を読み終え、短篇集も半分以…
今年(2021年)も昨年に続いて思うような読書はできなかった。昨年は66冊*1しか読めなかった。ちょうど100冊を読みはしたものの、半分以上が10年前には見向きもしなかったミステリだった。うちアガサ・クリスティ作品が42冊(冒険ものなどを含む)だった。昨…
1940年にアガサ・クリスティの『杉の柩』に、当時13歳か14歳だったプリンセス・エリザベスの未来の良人(おっと)選びの話が出てくることを『kojitakenの日記』に書いた。 kojitaken.hatenablog.com 上記記事を書いた時点では半分くらいしか読んでいないが、…
光文社文庫から順調に出ていた「松本清張プレミアム・ミステリー」の刊行が、このところあまり出なくなった。それも、松前譲氏が執筆している巻末の解説文で刊行予定が予告された作品が、従来のラインアップに古い文庫本を並べている出版社との交渉がうまく…
5年に1度開かれるショパン国際ピアノコンクールは日本でなぜか人気がある。すぐに頭に浮かぶのはスタニスラフ・ブーニンで、彼が優勝した1985年のショパンコンクールの様子がNHK特集で放送されたことが大きく影響し、日本で大人気になった。コンクール開催当…
アガサ・クリスティの『ポアロのクリスマス』(1938)。また犯人を当てられなかった。一頃クリスティものは連戦連勝だったが、前作『死との約束』(1938)に続く連敗。それも全く同じようなパターンでやられた。プロ野球中日ドラゴンズの柳裕也と大野雄大に…
すぎやまこういちが死んだ。 ドラクエは一度もやったことがないので彼の「音楽」はよく知らない。キャンディーズは私自身はそんなに思い入れはないが、ヤクルトが優勝した1978年に日本シリーズをやった(やらされた)後楽園球場で、キャンディーズは4月4日に…
はじめに、今回はミステリ作品の犯人当てに関するネタバレを極力避ける努力をしてみた。だから今回は作品を未読の人は読まないでいただきたいとは書かない。但し、記事から張るリンクの中にはネタバレが含まれるかもしれない。また、ネタバレは極力避けたと…
江戸川乱歩が選んだミステリ十傑のひとつであるA.A.ミルン(1882-1956,『クマのプーさん』の作者として有名)の『赤い館の秘密』(創元推理文庫, 2017年の山田順子による新訳版)を読んだ報告から始める。今からちょうど100年前の1921年の作品で、アガサ・ク…
このところ、戦前から戦後初期にかけての日本における英米、特にイギリスのミステリの受容史への関心が高まっている。その一環として、2017年に創元推理文庫から45年ぶりに改版されたE・C・ベントリーの『トレント最後の事件』(1913)を読んだ。これは新訳…
本記事には、表題作その他のミステリのネタバレが若干含まれているので、これらの作品を未読かつ読みたいと思われる方は、本記事を読まれない方が賢明かと思う。 最近多く読んでいるアガサ・クリスティ(29冊)から少し離れて、同時代の人であるクロフツが19…
19〜20世紀に推理小説の本場だったアメリカとイギリスで、20世紀半ば頃の日本の「本格推理小説」が「静かなブーム」とのことだ。 www.newsweekjapan.jp 日本の「本格推理小説」の開祖は江戸川乱歩で、1923年に発表された「二銭銅貨」がその記念すべき第一作…
5月の連休明けからずっと忙しく、一昨年以来2年半の間、弊ブログを最低月1回更新してきた記録が途切れるピンチになった。そこで、このところ読んだ本(大半が小説で、うち半分以上がミステリだが)をいくつか取り上げて感想を軽くまとめてみる。 まず、小説…
はじめにおことわりしますが、今回の記事はタイトルの2作の他、『アクロイド殺し』などのアガサ・クリスティ作品のネタバレが全開なので、これらのミステリ小説を未読でそのうち読みたいと想われる方は読まないで下さい。 5月の連休明け翌週の月曜日(5/10)…
前回の続き。引き続き黒木登志夫著『新型コロナの科学』(中公新書2020)より。 本書第4章が「すべては武漢から始まった」、第5章は「そして、パンデミックになった」、第6章は「日本の新型コロナ」、同第7章は「日本はいかに対応したか」とそれぞれ題されて…
連休中に本を7冊ほど読んだが、その中から黒木登志夫著『新型コロナの科学 - パンデミック、そして共生の未来へ』(中公新書2020)を何度かに分けて取り上げる。 新型コロナの科学|新書|中央公論新社 上記中公のサイトから、本書の概要を引用する。 新型コ…