KJ's Books and Music

古寺多見(kojitaken)の本と音楽のブログ

2018-03-01から1ヶ月間の記事一覧

松本清張「捜査圏外の条件」と流行歌「上海帰りのリル」

このブログは「古寺多見(kojitaken)の本と音楽のブログ」と銘打っていながら、音楽は一度も取り上げたことがなく、本も松本清張作品ばかりだ。だが、その清張作品をきっかけに、ようやく音楽絡みの話題を取り上げるチャンスが訪れた。 今年1月から読み始め…

松本清張『小説東京帝国大学』(ちくま文庫)を読む

今月は松本清張の長編を2作続けて読んだ。『神々の乱心』(文春文庫,2000)と『小説東京帝国大学』(ちくま文庫,2008)だ。前者は1990年から没年の1992年まで『週刊文春』に連載された未完の作品(単行本初出は文藝春秋,1997)で、後者は1965年から翌66年に…

松本清張の快作ミステリー「顔」- 鉄道の旅と「いもぼう」と「唇の厚い男」と

相変わらず松本清張にはまり続けている。2015年末頃からは「清張作品を読めるだけ読んでやろう」と思っており、上下巻を2冊に数える数え方で言えば、読んだ清張作品は既に100冊を超えた。少し前に清張処女作の「西郷札」を読んだが、今は清張絶筆となった未…