KJ's Books and Music

古寺多見(kojitaken)の本と音楽のブログ

ディケンズ

ディケンズ、マルクス、オーウェル

この記事はメインブログに書くかこちらに書くか少し迷ったが、イギリスの文豪に関する話なのでこちらに書くことにした。 マルクスは「オリバー・ツイスト」作者チャールズ・ディケンズを政治家より早く政治的課題を発表した事をかなり高く評価しています。マ…

アンナ・ネトレプコのヴェルディ『椿姫』を視聴する/『ラ・ボエーム』と『カルメン』の原作を読む/『大いなる遺産』補遺など

3連休だが、3月の仕事予定が厳しくて、明日(2/24)はその準備に充てなければならないので、やりたいことをやるのは昨日(2/22)が勝負だった。そこで、怖いもの見たさで買った「プーチン人脈の名歌手」アンナ・ネトレプコ主演のヴェルディ『椿姫』のDVDを視…

ディケンズ『大いなる遺産』最終回/産業革命やフランス二月革命によって階級間の人の移動が起き始めたことがディケンズの作風を変化させた?

ヘンデルの音楽の最終回はやはり『水上の音楽』にしようか。 www.youtube.com 上記の動画は、下記ブログ記事からリンクされていた。なお、演奏しているジョルディ・サバール*1たちの録音については、バッハの『音楽の捧げもの』と『フーガの技法』のCDを持っ…

【ネタバレあり】ディケンズ『大いなる遺産』とカズオ・イシグロ『日の名残り』

また懲りもせずディケンズの『大いなる遺産』、それにカズオ・イシグロの『日の名残り』のネタバレをやるので、知りたくない方は読まないでください。 いきなりのネタバレを避けるために、以下にヘンデルの音楽を挟みます。 www.youtube.com リリー・ラスキ…

【ネタバレあり】ディケンズ『大いなる遺産』を読む鍵は、正邪不明の謎のキャラクター・エステラの解釈かも

図書館に行って、小学館から2006年に出た谷川俊太郎が聞き手となった武満徹ゆかりの人との対談集を返却して、同じシリーズの武満浅香(武満徹の妻)のインタビュー本を借りた。また阪神タイガースの話が出てくる。また、昨日記事を公開したディケンズの『大…

チャールズ・ディケンズ作(佐々木徹訳)『大いなる遺産』(上下巻・河出文庫)を読む

1月11日から16日までかけて、チャールズ・ディケンズの『大いなる遺産』(1861)をさ佐々木徹訳の河出文庫版で読んだ。 www.kawade.co.jp 3年前のゴールデンウィークに同じディケンズの『荒涼館』(1853)を同じ佐々木徹訳の岩波文庫版で読んで大いにはまったこ…

ポーより早く探偵小説の原型を発表した(?)ディケンズ『オリバー・ツイスト』/後年の作品の萌芽を多く含む村上春樹『1973年のピンボール』

連休中にチャールズ・ディケンズ(1812-70)の長篇『荒涼館』(岩波文庫2017, 全4冊=原著1852-53)を読んだ余勢を駆って、同じ著者の有名作品ながら読んだことがなかった『オリバー・ツイスト』(原著1837-39)を2020年に出た光文社古典新訳文庫で読んだ。 …

チャールズ・ディケンズ作(佐々木徹訳)『荒涼館』(全4冊・岩波文庫)を読む

読み終えてから少し時間が経ってしまったが、休日が多かった今年の黄金週間に、チャールズ・ディケンズ(1812-1870)の『荒涼館』全4冊(岩波文庫,2017)を読んだ。訳者は佐々木徹(1956-)で、図書館で借りて読んだ。 www.iwanami.co.jp www.iwanami.co.jp …