KJ's Books and Music

古寺多見(kojitaken)の本と音楽のブログ

2025-01-01から1ヶ月間の記事一覧

【ネタバレあり】ディケンズ『大いなる遺産』とカズオ・イシグロ『日の名残り』

また懲りもせずディケンズの『大いなる遺産』、それにカズオ・イシグロの『日の名残り』のネタバレをやるので、知りたくない方は読まないでください。 いきなりのネタバレを避けるために、以下にヘンデルの音楽を挟みます。 www.youtube.com リリー・ラスキ…

【ネタバレあり】ディケンズ『大いなる遺産』を読む鍵は、正邪不明の謎のキャラクター・エステラの解釈かも

図書館に行って、小学館から2006年に出た谷川俊太郎が聞き手となった武満徹ゆかりの人との対談集を返却して、同じシリーズの武満浅香(武満徹の妻)のインタビュー本を借りた。また阪神タイガースの話が出てくる。また、昨日記事を公開したディケンズの『大…

チャールズ・ディケンズ作(佐々木徹訳)『大いなる遺産』(上下巻・河出文庫)を読む

1月11日から16日までかけて、チャールズ・ディケンズの『大いなる遺産』(1861)をさ佐々木徹訳の河出文庫版で読んだ。 www.kawade.co.jp 3年前のゴールデンウィークに同じディケンズの『荒涼館』(1853)を同じ佐々木徹訳の岩波文庫版で読んで大いにはまったこ…

宮部みゆき『平成お徒歩日記』(新潮文庫2001) を読む

今年2番目に読み終えた本は、図書館で借りた宮部みゆきの『平成お徒歩日記』(新潮文庫2001, 単行本初出1998)。現元号に改元後、一篇の書き下ろしを加えて『ほのぼのお徒歩日記』と改題されたらしい(2019年刊)。 www.shinchosha.co.jp 改題された新装版の…

山崎豊子『華麗なる一族』(新潮文庫, 全3冊) を読む

2025年に最初に読み終えた本は山崎豊子の『華麗なる一族』(新潮文庫1980, 全3冊)だった。 www.shinchosha.co.jp 『週刊新潮』1970〜72年連載で、単行本は1973年に出た。その7年後に文庫化された。1974年に映画化、同じ1974年と2007年、2021年にドラマ化さ…