KJ's Books and Music

古寺多見(kojitaken)の本と音楽のブログ

2021-04-01から1ヶ月間の記事一覧

東野利夫『汚名 -「九大生体解剖事件」の真相』(文春文庫)を読む(改題・再掲)

東野利夫(とうの・としお)さんの訃報に接した。訃報は神子島慶洋氏の下記ツイート経由で知った。 https://twitter.com/kgssazen/status/1382468885048291328(注:リンク切れ) 九大が手を染めた米軍捕虜の生体解剖は、遠藤周作の小説「海と毒薬」のモデル…

『アクロイド殺し』の○○トリックは「史上初」ではなく40年前にチェーホフが使っていたが「イギリスで初めて麻雀シーンを登場させた小説」だったらしい

前回取り上げたアガサ・クリスティの『アクロイド殺し』で一番驚かされたのは、まさか半世紀前にクラスメートの心ないネタバレによって最後まで読み切れなかったあの本が、最近になって犯人を知らないままに読んだ同じクリスティの何冊かの本よりもはるかに…

犯人を知っていて読んでも抜群に面白かったアガサ・クリスティの『アクロイド殺し』

初めにおことわりしておきますが、表題作を未読の方はこの記事を読まないようにお願いします。それどころか検索語「アクロイド」でネット検索をかけることも絶対にお薦めできません。露骨なネタバレは行いませんが、それでも容易に真相の見当がついてしまう…