KJ's Books and Music

古寺多見(kojitaken)の本と音楽のブログ

2017-07-01から1ヶ月間の記事一覧

松本清張『空(くう)の城』を読み、「社賓とシャヒーンと暴走役員が破綻させた」安宅産業と、「私物化に走った世襲人士」安宅英一・鹿内春雄・安倍晋三に思いを致す

今週の月曜日から火曜日にかけて、来月7日限りでサービスが終了する「はてなカウンター」のアクセス解析で、6年前に書いた下記記事へのアクセスが妙に多いことを知り、なぜだろうと訝っていた。 d.hatena.ne.jp 下記ブログ記事を読んで、その理由がわかった…

松本清張『彩霧』は作者指折りの「駄作」か(笑)

松本清張は多作の人だったし、1950年代末から60年代前半にかけては、同時期にどのくらい多く書けるかの限界に挑んだ人だから、この期間には清張の代表作とされる作品も多く含まれるが、一方で駄作も少なからず産出している。だが、この時期の清張作品は、た…

松本清張『象徴の設計』を読む

山縣有朋(1838-1922)という、私の嫌って止まない長州の軍人・政治家を主人とした松本清張の歴史小説『象徴の設計』(文春文庫新装版,2003)を読んだ。 象徴の設計 (文春文庫) 作者: 松本清張 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2003/08 メディア: 文庫 ク…

沢田真佐子「単独の北岳」を読む(今福龍太編『むかしの山旅』より)

梅雨末期の豪雨はしばしば多数の死者が出る大災害をもたらす。今年も九州北部(福岡、大分)の豪雨で、この記事を書いている時点で18人の死者が出ているが、1953年の梅雨末期の豪雨はとりわけひどかったようだ。 typhoon.yahoo.co.jp 以下引用する。 1953年…

松本清張『風の視線』、『軍師の境遇』、『死の発送』を読む

3か月かけて全9巻の『昭和史発掘』(文春文庫, 新装版2005)を読んだあと、6月は月またぎで読んだ2作品をあわせて6タイトル9冊の清張の小説を読んだ。要するに清張の大半の作品を読もうという野望があるわけで、それももう中盤戦に差しかかってきたので、6作…